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犯人はだれだ! vol.28 赤い鉛筆削り。
「パパ。鉛筆削り買って。」
「そうか、春も小学生やもんなぁ。どんなんがええの?」
「みんな電動のやつ使ってるんだって。」
「ふーん。どんな色のやつ?」
「赤い色の鉛筆削りかなぁ・・・」
春が小学校1年生のときにそんな会話をした。

だけど、鉛筆削りまでキャラクターものをご指名されるとたまったもんじゃないと思い、
勝手にLYRAとかSTEDTLERとかの手動鉛筆削りがいいなぁと思って、インターネットで調べながら
「春、こんな手動式の方がかわいいんちゃう。」と説得し始めるが
「電動式の方がいいに決まってんじゃん。」と熱望される。

その後もいろいろ探してはみたものの、なかなかいいものが見つからず、
そうこうしているうちにふと思い出した。「そうや。その手があったか・・・」
さっそく実家に電話する。
「なぁ、子供のときに使ってた鉛筆削り、捨ててない?」
「置いてあるよ。」
「送ってくれへんかなぁ。」
「春ちゃんが使うの?新しいの買ってあげたらどうや。」
「いや、それがええねん。」

その鉛筆削りは私が小学生のころ、親父が親戚の家からもらってきたもの。
私は、「なんや、こんな古い鉛筆削り、いらんわ。」と意気がった。
それでも内心はようやく自分専用の鉛筆削りを手に入れ、無性に嬉しかったことを覚えている。
男として親父に言ったことを今では深く反省する・・・

「春ー!パパが使ってた鉛筆削りが届いたよ。」
春は初めて使う電動鉛筆削りを面白がって何も言わずに使ってくれた。
そして、今でも何も文句を言わずに使っている。
私が机に向かい、勉強したり、本を読んだり、悩み事を考えた誰も知る由もない苦悩の時代。
そして、時を同じくして過ごした鉛筆削り。
自分の子供たちもまた、その壁を乗り越えようと私と同じ赤い鉛筆削りで挑むところに面白さを感じている。
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どこにでもある普通の家族の親父と娘の物語 犯人はだれだ!シリーズ


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by dogdeco | 2010-05-11 21:01 | 犬と暮らす家の日記 | Comments(0)
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